CEOからのメッセージ


中島彰良
代表取締役CEO

1. リーテムの仕事

私たちの身近にある鉄、アルミ、金、銀、銅などの金属資源。金属は、地球から掘り出した鉱石を人間が原料に加工したものです。リーテムは、金属を繰り返し大切に使うための仕事、製品から製品へ、金属を循環させる仕事を、代々続けてきました。

今、地球上の森林が農地や都市になって消え、温暖化で気候が激しく移り変わり、多くの生物種が絶滅するなど、人間の活動が地球に与える影響が大きくなって自然破壊が進んでいます。今こそ、未来を自然共生社会にするために、皆で知恵を出し合い状況を改善することが必要です。

その方法のひとつとして資源循環があげられます。資源は、人間そのものといえます。いろいろな人がいるように、いろいろな資源があります。今を生きる私たちが、新たに天然資源を掘り出さずに地上にある資源を繰り返し使うことも、人間の活動の影響を小さくし、自然破壊を緩やかにすることにつながります。誰かが使い終わったモノを再び利用(リユース)したり、原料として再生(リサイクル)したりすることです。

生活している場所に近い所でリユース・リサイクルができると、地域で資源の循環を促進する「サスティナブル・シティ(持続可能な市町村)」に近づきます。日本の各地に世界の各地に資源循環の街をつくることで、社会の持続可能性を高められます。

2020年、リーテムは111周年を迎えました。これからも、地球環境を守り、人と自然が共生できる社会の実現に向けて、人から人へ資源を循環させる仕事を続けていきます。

2. アート×リサイクル

リーテムは今まで培ってきたマネジメントの力によって、使い捨ての意識を変えてモノのライフサイクルを考える仕組みづくりに、取り組んできました。

ごみ処理場なんて、ダサい、つまらない、暗いし汚れている、行きたくなーい、でしょうか?でも、リーテムの工場は、使った製品から金属やプラスチックが復活する場所です。

「復活」ですから、そこには生まれ変わる神秘性があり、再生のエネルギーを感じることができます。つまり、リサイクルは「再生の芸術」とも言えます。そのアートの力は明るく開放的でカッコイイものです!みなさんが「リサイクルはアートだ!」って語りたくなる体験をする場所を追求しています。

Variations on a Silence ──リサイクル工場の現代芸術

3. マネジメント×資源循環

リーテムは、工場やオフィスで使い終わった機械や機器から鉄だけでなく非鉄金属も分離・濃縮するリサイクル技術を磨いてきました。また、法令順守や労働安全、情報セキュリティなどのリスクマネジメントの体制も導入しています。これらのハードとソフトの両面のノウハウを生かして、全国規模で広域の資源循環マネジメントを行ってきました。近年は家庭ごみの分野にも進出し、家庭ごみの排出からリユース・リサイクルまでをトータルに管理する仕組みを運営しています。

カッコ良く働いて「再生の芸術家」を目指します。マネジメントの力で、みなさんがわくわくしながら資源循環に参加できるシステムを広げています。