技術力を常に磨き向上させることで資源の有効活用 を促進し、再生資源の価値を高めていく。技術力の向上 は、リーテムにとって最も重要な指針の一つです。技術部では小型家電の搬入量増加を見越し、破砕後 の選別精度向上が今後の大きなテーマになるとの観点 から、継続的に選別技術の調査、研究、実証を繰り返して きました。その結果、2013年3月に色選別機及び金属選別機等を中心とした新たな選別ラインを導入し、プラ非鉄金属混合物から銅やアルミ等の単一金属へ選別する技術、プラスチックを色別に選別する技術等が確立されました。これにより、廃棄された小型家電や電子機器類を破砕した後に得られる非鉄金属混合物の選別精度が向上、今まで選別が困難であった廃棄物も選別できるようになるなど、資源価値を高める効果を上げています。
継続的な工夫と改善が何よりも重要
「設備は導入すれば終わり」と言うものではありません。 特にリーテムの工場に搬入される廃棄物やスクラップ類は多岐にわたり、時間とともに変化します。それらを最適な状態で選別し資源価値を高めていくためには、機械の スイッチを「ONにすればそれでOK」というように簡単に はいきません。実際には、選別する対象物の特性を見極め、 機械の微妙で複雑な設定を考え、対象物に応じた選別設備 の使用順序を変更するなど様々な要素を考慮し運用を工夫する必要があります。また、既設の設備との組合せを 考えると、時には、既設の設備改善や工程改善にまで遡って考慮する必要があり、まさに設備運行に携わる者の 試行錯誤と日々の工夫が何よりも重要です。これらの積み重ねがリーテムの技術的ノウハウとなり、それを礎としてまた新たな技術への挑戦が始まっています。