読み解く!廃棄物処理法(12) ~処理委託契約書(1)~

国際フォーラムで、無料セミナーを開催します。(1月22日(水)開催)

※多数のご応募ありがとうございました。
定員に達したため今回のご案内を締め切らせていただきました。

新年あけましておめでとうございます。

昨年はご愛読いただきありがとうございました。

本コラムについては、(コラムとは言いながらも)本年も廃棄物の取扱いを中心とした、実務に結びつく有益な解説書的なものを引き続きご紹介していきますので、本年もご愛読いただければ幸いでございます。

昨年は、(11月末以降はお休みしてしまい申し訳ございませんでしたm(__)m)廃棄物処理法に直結するその他の環境法令と繋がるケーススタディも紹介していきましたが、新たな年となりましたので、ここで一旦整理するために、廃棄物を取り扱う上での実務をひとつずつ紹介することにします。

紹介する項目としては、契約書やマニフェスト、廃棄物の保管方法など、またその先の話として、処理委託先監査などについてひとつずつ紹介していきます。

まずは、契約書について、その基本的なところを抑えていきます。

 

処理委託契約書の締結

(こちらは言うまでもないかもしれませんが、)

排出事業者は、廃棄物の処理委託先(収集運搬業者、処分業者)と、処理委託契約をそれぞれ締結しなければなりません。
それぞれというのは、1対1の契約ということになります。

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処理委託契約書の記載事項

処理委託契約書の記載事項として、以下の項目について記載する必要があります。
(廃棄物処理法施行令第6条の2、施行規則第8条の4の2)

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処理委託契約書へ添付する書類

処理委託契約書には、収集運搬業者、処分業者の許可証を添付する必要があります。
(廃棄物処理法施行令第6条の2、施行規則第8条の4)
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と、ここまでは基本的なところの話ですので、目新しいものはあまりないかもしれませんが、以下の2点を”プラスα”の情報としてご紹介します。

 

処理委託契約書の電子化

昨今の動きとしては、会社などでは”ペーパーレス化”の動きがありますが、この処理委託契約書でもペーパーレス(電子化)することも可能です。
とは言うものの、廃棄物処理法施行令第6条の2第4項で、「契約は書面で行うこと」となっておりますが、果たしてよろしいのでしょうか?

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/others/e-bunsyou.html
(e-文書法の施行について_首相官邸)

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/others/syourei.pdf
(本法の適用を受けて、書面による保存等に代えて電磁的記録による保存等を行うことができるもの)

このe-文書法は特別法という位置づけがされており、一般法である廃棄物処理法よりも優先される法律となりますので、電子化することも可能となります。

 

処理委託契約書へのプラスαの記載事項

処理委託契約書への記載事項として、廃棄物処理法で定められているのは上記の表の項目のとおりですが、皆様排出事業者の方で契約書を作成されている場合には、以下のような情報も追加されてはいかがでしょうか?

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これらのことを処理委託契約書に入れることによって、処理業者に注意喚起することもできますし、さらに何かあった場合には、すぐに対応できるものとなるものと思われますので、もし排出事業者の方で契約書を用意されているのであれば、これらの項目を検討されてはいかがでしょうか?

 

次回のコラム(1月下旬予定)では、処理委託契約書に関する注意事項、さらに支払いを第三者が経由するという場合の覚書などについて、紹介することにします。

本年も引き続きご愛読いただければ幸いでございます。

 

また、今月下旬、来月中旬には、筆者が行う無料セミナーも開催します。お席はまだ空きが若干ではございますがありますので、多くの方のご出席を心よりお待ちしております。

【セミナーの概要】

いま知りたい!廃棄物リスクマネジメント その1

■2014年1月22日(水)15:00~17:00
(内容)
第1部 最新不適正事例から学ぶ排出事業者責任とリスク
第2部 それは危ない! 産廃実務の落とし穴

※多数のご応募ありがとうございました。
定員に達したため今回のご案内を締め切らせていただきました。

いま知りたい!廃棄物リスクマネジメント その2

■2014年2月19日(水)15:00~17:00
( 内容)
第1部 委託処理業者の選定ポイント
第2部 内部監査の実践的ガイド

会場 :東京国際フォーラム G401会議室
受講料:無料
講師 :株式会社リーテム 環境リスクチーフコンサルタント 坂本 裕尚
定員 :各回 先着20名様

※多数のご応募ありがとうございました。
定員に達したため今回のご案内を締め切らせていただきました。

 

平成26年1月6日
株式会社リーテム
マネジメント推進部
坂本裕尚
(図)池田翠