廃棄物処理委託契約もハンコから電子へ?

日本の商慣習において当たり前に行われてきた「紙と印鑑」による契約締結だけでなく、電子契約による締結が徐々に増えてきています。2001年以降、電子署名法や e−文書法が整備されたためです。JIPDEC(※備考)が2018年に実施した「企業IT利活用動向調査」によると企業の4割超が電子契約を導入し、2割超が導入を検討しているそうです。

備考:JIPDEC(一般財団法人日本情報経済社会推進協会)

 

電子契約とは? 紙に印鑑を押さなくても有効か?

電子契約とは、電子ファイルをインターネット上で交換して電子署名することで、書面による契約と同様に契約を締結し、企業のサーバーやクラウドストレージなどに電子データを保管しておく契約方式のことです。「電子署名」で契約が完了し(紙契約の場合の捺印にあたる)、「タイムスタンプ」という方法で電子契約書の信頼度が保証される仕組みで、契約行為として有効です。2001年4月に施行された電子署名法(正式名称:電子署名及び認証業務に関する法律)により、電子署名が手書きの署名や印鑑の捺印と同等に真正であると認められました。

 

電子契約の流れ

書面契約では、製本や押印のやり取りなどで締結までに長いと2〜3週間程度かかることもありますが、電子契約ではお互いがパソコンやスマートフォンで作業するだけなので、早ければ1日のうちに契約締結に関わる全ての作業を終えることができます。

 

電子契約導入のメリット

書面契約を電子契約に切り替えることによるメリットはスピードだけではありません。例えば、印紙、郵送、封筒、インク等の費用や人件費、保管費用が削減でき、同時に原本の紛失や劣化、改ざん等のリスクが低減できます。

 

産業廃棄物の契約事務はたいへん‥‥

ご存知のとおり、廃棄物処理法の規定により、産業廃棄物の処理を他者に委託する時は、事前の契約締結が必須です。急いで廃棄物処理を頼みたい場合でも、契約締結までには契約書の作成、許可証の取りよせ、製本、印紙貼付、郵送、押印等の準備に時間がかかります。廃棄物の種類が多く、また営業所や工場が複数ある企業では、契約件数が多く、契約事務が悩みのひとつと言えるのではないでしょうか。廃棄物処理委託契約こそ、電子契約にしたら効率的で良いと考えられます。

 

電子契約システムのいろいろ

電子契約システムは数多くの会社が提供しています。選定においては、かかる費用、クラウドに保管される顧客情報や契約情報を、契約締結以外の機能にも活用可能かどうかなど、比較のポイントは様々ですが、最も大切なのは情報セキュリティ機能でしょう。電子契約では、重要情報がインターネット上で送受信されるためです。幾つかの電子契約サービスをご紹介します。

 

最後に本コラムの内容を1枚にまとめたニュースレターを添付しますので、ご参照ください。
ニュースレター_2020.3

令和2年3月26日
株式会社リーテム
サスティナビリティ・ソリューション部
杉山 里恵
(図)加藤 翠

 

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