水銀を含む製品の適正処分 -退蔵水銀製品の早期処分のすすめ-

2017年8月16日水俣条約発効にともない、この前後から水銀による健康被害や環境破壊を繰り返さないための、さまざまな法的措置がとられてきました。今回は、家庭や病院のみならず企業でも使用もしくは退蔵されている可能性のある水銀を含む製品、例えば水銀体温計や水銀血圧計、蛍光ランプ等の使用と廃棄について概観していきます。

水銀に関する法律例

 

水銀使用製品の製造・販売、使用

水銀を使用した体温計や血圧計の製造・販売は、2020年末で終了となりました。一方、蛍光ランプについては、製品ごとの水銀含有量基準未満であれば製造・販売を続けることができますが、2023年「水銀に関する水俣条約第5回締結国会議 COP5」で、2027年末に直管・非直管型の蛍光ランプの製造・輸出入の廃棄が決定しました。

参考:https://www.env.go.jp/council/content/i_02/000173196.pdf

 

水銀使用製品を退蔵するリスク

水銀は、常温で液体である唯一の金属であり、液体であるがゆえに揮発します。呼吸により肺から吸収した場合には、幻覚や呼吸器系の障害等を発するとされています。水俣病の原因にもなった有機化水銀の毒性は今更言うまでもありません。使用していない水銀血圧計を長期間にわたり倉庫に保管し続け、地震によって破損・漏洩していることに気が付かなかったという事故事例もあります。使用していない水銀使用製品はリスク回避の観点からなるべく早期に廃棄処理する必要があります。製品の状態であれば、破損しない限り水銀が漏洩することはありませんので、保管や使用方法に十分に気を配りご使用ください。

 

水銀使用製品の保管と漏洩した場合の対処

使い終わった水銀使用製品を廃棄まで保管する際には、破損による水銀の漏洩に十分に留意する必要があります。ビニール袋に入れてから段ボール等の容器に詰め、さらに保管庫の床にはビニールシートなどを敷くことで、漏洩した場合でもある程度の散逸を防ぐことができます。水銀使用製品は、必ず製品のまま保管し、回収業者にお引渡しください。製品を壊して中の水銀を取り出し、別の容器に移し替えてしまうと、漏洩や揮発した水銀の吸入の危険がありますので、絶対に行わないでください。万が一破損・漏洩した場合は、ウエスなどで水銀をすくい取った上で、そのウエスも含めてビニール袋に入れ、回収業者に引き渡します。部屋は十分に換気してください。掃除機で吸いこむと部屋中に飛散しますのでおやめください。

出典:環境省「医療機関に退蔵されている水銀血圧計等回収マニュアル」
https://www.env.go.jp/content/900537062.pdf

 

編集後記

水銀は、人体や生態系にとって極めて有害な重金属のひとつであり、2023年11月にスイス・ジュネーブにて開催されたCOP5では、水銀添加製品の規制の見直し等に関する議論が行われ、蛍光ランプの製造等をその種類に応じ2027年末までに禁止することに決定されました。水銀を使用した製品は、代替製品の開発も進んでいます。使い終わった水銀使用製品については、その取扱いに十分注意し、適正な保管・処理委託を行ってください。

最後に本コラムの内容を1枚にまとめたニュースレターを添付しますので、ご参照ください。
ニュースレター_2024.5

令和6年5月31日
株式会社リーテム
サスティナビリティ・ソリューション部
菅間 智義
(編集)本間 蓉子
(図)加藤 翠

 

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